子どものころの怖い話
赤ババア

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224 本当にあった怖い名無し 2007/08/28(火) 13:02:29 ID:POn/DGo90
幽霊とかじゃないけど、俺が小学校の時に体験した話し。
ちょっと長くなるけど語ってみる。

小学生の頃、俺は埼玉県南のとある街に住んでいたんだが、
自宅周辺に「赤ババア」と呼ばれていた、基地外が良く出没していた。
ババアと言っても、多分当時30代後半~40代位のオバハンだったのだが、
皮膚病なのか何なのか、顔中赤いブツブツで覆われていて(故に赤ババア)、
いつも裸足という不気味さだった。
赤ババアは、他人の家の玄関先の路面で寝ていることが多かった。
特に誰の家の前とは決まってなかったと思うが、赤ババアのことを知らない
通りがかりの人が、行き倒れと勘違いして、警察や救急に通報してしまうことも
しばしばだった。また、それと同じ位、近所にあった土手際のイチジクの木の下で、
ボーっと立ち尽くしている事も多かった。
ま、それだけでも気持ち悪いし、玄関先で寝込まれるのも迷惑な話しなのだが、
住民に何か危害を加える訳ではなかったので、大人達は生暖かく見守っていたように思う。

しかし、子供達はそうはいかず、怖いもの見たさから、他人の家の前で寝ていたり、
イチジクの木の下で立ち尽くしている赤ババアを見かけると、「誰が一番近くまで行けるか」
を競い合ったり(「勇気ある少年」という名の遊びだった)、遠巻きに赤ババアを馬鹿にする
文句を叫んでは逃げてみたりと、赤ババアを挑発して遊ぶのが常だった。
ま、大体想像がつくと思うけど、こうした挑発行為は次第にエスカーレトしていき、
赤ババアに当たらない程度に、石や棒を投げつけてみたりするようになっていった。
幸いなことに、こうしたイタズラをされても、赤ババアはずっと寝てたり、ボーッとしている
だけで、追ってきたり、怒ったりすることはなかった。
それで俺達も安心して赤ババアをからかっていた面もあったと思う。

225 本当にあった怖い名無し 2007/08/28(火) 13:03:30 ID:POn/DGo90
あれは、小4の夏休みのことだった。
友人二人と土手で遊んでいた俺は、例のイチジクの木の下に赤ババアが立っているのを見つけた。
すると、友人Aが、「じゃあ、勇気ある少年ごっこしようぜ!」と提案した。
どれだけ赤ババアに接近できるかというアレだ。
この頃は、敢えて赤ババアの気を接近する奴に向けるために、石や棒等を投げつけて気づかせる
のがデフォになっていた。
まず言い出しっぺのAが赤ババアへ近づいて行くこととなり、Aがある程度進んだ所で、
俺と友人Bが手近な石だの棒だのゴミだのを赤ババアの足元附近めがけて投げ始めた。
Aが赤ババア迄10m位の所に進んだ所で、赤ババアが投石に気づき、ゆっくりとこちらへ振り向いた。
今にして思えば、それで目的は達した訳だから、そこで投石をやめておけば良かった。
しかし、調子に乗っていた俺達は、「Aを援護しろ~!」と、これも今にして思えば訳のわからない
理由で、更なる投石を続けたのであった。
俺が投げた奴だったのか、Bが投げた奴だったのかはハッキリしない。
もしかしたら、俺が投げた奴だったかもしれない。
石が赤ババアに当たってしまったのだ!

226 本当にあった怖い名無し sage 2007/08/28(火) 13:04:46 ID:POn/DGo90
すると赤ババアは、
「%#ぎ!¥?>$”’=#ぐ!!!!~~~~!!!!」
と、訳の分からない金切声を上げながら、こっちに走り出して来た。
今迄、どんなに馬鹿にしても、コレと言った反応を示してこなかっただけに、
コレは怖かった。
俺達が「うわ~~っ!!」と叫びながら、一目散に逃げ出したのは言う迄もない。
余りの怖さに、赤ババアの至近距離にいたAのことなど、すっかり忘れ、
俺とBは、土手から空き地を抜け、高台の上にある寺の境内目指して駆け出したのだった。
幸い、ババアは足が遅く、スグに追い付かれることはなかったが、背後から時折、
「%#ぎ!¥?>$”’=#ぐ!!!!~~~~!!!!」
と金切声が聞こえてくるので、赤ババアが俺達を追いかけてきているのは明白だった。
金切声が聞こえる度に、俺達は「うわ~っ!」と叫んで、走り続けた。
寺の境内に至る階段に差し掛かった所で、恐る恐る後ろを振り返ってみると、
赤いブツブツに覆われた顔を引きつらせ、目を剥き出しにした赤ババアが、
両手を上に振りかざしながら、こちらに迫ってきいているのが見えた。
俺達の方が足が速いため、大分距離があいていることだけが救いだ。
俺もBもこの寺が経営する幼稚園の出身なので、寺の敷地内のことは良く知っている。
とりあえず、階段を一気に駆け上がって境内に入り、幼稚園時代に隠れんぼで多用した、
境内入ってすぐの所にある小屋の裏手に身を潜め、立ち木の隙間から赤ババアの様子を
伺うこととした。

227 本当にあった怖い名無し sage 2007/08/28(火) 13:06:25 ID:POn/DGo90
程なく赤ババアがゼーゼー息を切らしながら、境内に入ってきた。
時折、「ビ%!&グガ$っ!!!」みたいな金切声を上げながら、
そこら中をウロウロしているのが怖かった。
ただ、物陰を見て回るという風ではなく、
ひたすら、滅茶苦茶に叫びながら境内を徘徊しているだけなのだが、
それでも何度か赤ババアが俺達が隠れている小屋の近くにやってきたので、
俺もBも正直生きた心地がしなかった。
そういう常軌を逸した行動が尚更俺達の恐怖心を煽り、小便ちびりそうな程ガクブルだった。
否、チビってたかも知れない。

しばらく境内をウロウロしていた赤ババアは、俺達が見つからないのに苛立ったのか、
また訳の分からない奇声を上げて、墓地の方へと走っていった。
一安心である。

「喉元過ぎれば何とやら」、当面の脅威が去ってしまうと現金なもので、
俺とBは顔を見合わせて、

「うおー、スリル満点!」
「まさか赤ババアが追ってくるとは思わなかったゼ!」
「しっかし、ババア足おせーよなー!」

等とゲラゲラ笑い合った。
その最中、突然背後の草むらがガサゴソと鳴った。
笑顔は再び恐怖に凍りついた。

脊髄反射的に振り返ると、そこには幼稚園の園舍側から斜面を登ってくるAの姿があった。
考えてもみれば、赤ババアは墓地へ行ったのだ。
どう考えても俺達の背後からやってくる筈がない。

228 本当にあった怖い名無し sage 2007/08/28(火) 13:08:01 ID:POn/DGo90
Aの話しによれば、赤ババアがこちらに向かって走り出してきた際、
彼はUターンしている余裕はないと判断し、
土手を駆け上がって、俺達とは反対方向に逃げたのだそうな。
その後、赤ババアが自分を無視して、俺達を追っていくのが見えたので、
俺達が逃げ込むとすればココではないかとアタリをつけて、様子を見に来てくれたとの事。
Aのことなぞ一切忘れて逃げ出した自分の不甲斐無さと比べ、
何と義理堅いことだろうか?
俺は改めて、「Aっていい奴だな」と思った。

とりあえずお互いの無事をよろこびつつ、俺とBは、Aに状況説明。
赤ババアが墓地の方へ去ったことを告げると、Aはこう切り出した。

「なあ、仕返しに、赤ババアの家を突き止めないか?」

と。
そう、俺達は赤ババアがどこから来ているのか、どこに住んでいるのかは
一切知らなかったのである。
親や大人達も知らない様子で、当時の俺達にとってそれは最大級の謎の一つだった。
さんざん驚かされた仕返しに(ま、俺達が悪いんだが)、
その謎を解明してやろうという訳である。
そう言われてみると、赤ババアの家を突き止めれば、何となく赤ババアの鼻を
あかせるような気もするし、
この謎を解明できれば、学校で暫くはヒーロー扱いされるのは間違いない。
普段は相手にしてもらえない女子達からもチヤホヤされるかも知れない。
それは、素敵なアイディアである!
俺もBもスグにその提案に乗った。
さっきまで、あれ程ガクブルな目にあわされていたにも関わらず。
そして、それとは比べ物にならない位の恐怖への入口であるとも知らずに...。

264 赤ババア続き sage 2007/08/28(火) 17:09:38 ID:POn/DGo90

俺達は、墓場にいる赤ババアに気取られないように、小屋の背後から幼稚園を経由して
寺の敷地を抜け出し、寺に至る通路を見渡せる位置にある駐車場のトラックの陰に身を潜め、
赤ババアが寺から出てくるのを待った。
寺から赤ババアが出てきたら、その後を尾行し、自宅を突き止めようという作戦である。
どの位待ったかは良く覚えてないが、小一時間位待ったように思う。
3人で、「もしかしたら、スゲー屋敷に住んでんのかもな」とか、「どっかの橋の下だろ」等と、
赤ババアの住まいに関して、長々と語り合った気がする。

暫くすると赤ババアが、俺達が逃げ込んだ時に使った道から出てきた。
そのまままっすぐ、元来た方向へ戻るのかと思いきや、赤バアアは路地を左折。
俺達が潜む駐車場に向けて歩いてきたではないか!
三たび背中に緊張が走る。
赤ババアは俺達が盾にしている車のすぐ手前迄迫ってきた。
このままだと見つかりかねないので、俺達はトラックの周囲を赤ババアの動きにあわせて
回り込むように迂回してやり過ごし、赤ババアの後ろをとることに成功した。
そして尾行開始。
俺達は、赤バアアに気づかれないと思う程度の距離を保ちつつ、後をつけた。
赤ババアは、ゆっくりとした歩調で、時折左右にゆらめきながら、
街外れの方向へ歩き続けていった。
市境を越えて、隣の市に入っても赤ババアは止まる気配も見せず、
ダラダラと歩き続けていった。

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