予知・予言
運命

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予知能力があったちょっと変な幼馴染み、いっ君がらみの話は多分これでラスト。
いっ君はいじめられても泣かない子だった。
そのいっ君がみんなの前で泣いた時の話。
いっ君はちょっと変だけれど、心の優しい子。
だから、犬に噛まれた瞬間、犬の運命を予知で悟ったのかもしれない。

運動会当日。
小一で「何で走るだけで、大人に応援されなくちゃいけないの?」と悲観していたいっ君。

いっ君の晴れ舞台で気合の入ったいっ君家。
今で言うスピリチュアルに柔軟なみこちゃん家。
そして、どこにでもいるようなME家。
そんな中、ペットの犬を連れて朝からビールだーワインだーとどんちゃん騒ぎのさっちゃんファミリー。
しょっぱなから、問題は起こった。
小一の徒競走が終わって生徒席に戻ろうと皆駆け足で移動していた。
その途中、さっちゃんファミリーの犬がいっ君に噛みついたのだ。
わっと泣き出したいっ君。
それを見てゲラゲラ笑う大人達。
さっちゃんと調子に乗る男子も大爆笑。
先生達によっていっ君から引き剥がされた犬はまたも、いっ君に襲いかかってきた。

113 ME ◆KCYjPGrG56 sage 2011/04/05(火) 22:34:27.10 ID:s/wNHMjH0
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いっ君や他の子どもがたくさんいる方へ狂犬が向かってくる。
パニックになった皆が椅子や持っている物を振り回して犬を振り払った。
あたる音の次に、にぶい音がした。
当たった犬は校舎の壁に打ちつけられた。
犬の中身が飛び出しながら、ドサッと落下していく。
遠巻きに笑ってみていたさっちゃんは校舎の壁に寄りかかっていたところだった。
愛犬まみれになったさっちゃんの叫び声。
それに続いて、皆が叫んだ。

「大人はすごいね」
いっ君の言うとおりだ。
テキパキと死んだ犬を片付け、さっちゃんをどこかへやってしまい、何事も無かったように運動会は再開した。
「いっ君、もう泣かないの?」
「犬に噛まれたら、その後起こる事が見えたんだ。そうしたら、もうどうにも出来ないから」
「さっちゃん、かわいそうだったね」と自分は言った。
でも、いっ君は泣かない。
「一番かわいそうなのはあの犬だからね。もう、僕は泣けないよ」

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