宗教
情熱の結果

この怖い話は約 5 分で読めます。

前スレでも有りましたが、私もいや~な訪問者の話をひとつ。
以前私の住んでいたアパートにはインターホンが付いているんですけど故障して
いまして、管理会社に申し出てても中々直しに来てくれなかった頃の事です。
1人暮らしなので実家からの荷物とか通販で購入した商品とかが宅急便で届いた時に
は自分で受けとらなければならないんです。
ノックがするとインターホンが故障してるのでドアまで行って覗き穴から確認してドアを
開けます。何回かはセールスとかの招かれざる人の時も有りますので、正直気の弱い
私はそっと忍び足でドアまで行きます。
宅急便の人もインターホンが反応しないので少々イライラしながらノックしてる人も
居てドアを開けると『ああ、いらっしゃったんですか』と不在通知とかを書きかけながら
不満そうに言ったりします。(友達に聞くとインターホンから声が聞こえる事自体を
嫌がって電池を抜いて使えなくしてる女の子も居るそうです)
本当に不在だった時の事、帰宅するとアパートの入り口に並んで設置されてる郵便受けに
手作りっぽい数枚の本みたいな物が入っていました。(何だ?これ)って感じで郵便受け
の下のゴミ箱に棄てようとした時、パタパタって足音がして小さい女の子が走って来ます。
アパートの入り口からジッとこちらを見ていた女の子は、何と言うかとても汚い格好で
雨なんか降ってないのに濡れたセーターと赤い長靴を履いていました。しかも深夜です。
私と目が合うと又道路の方へパタパタと走って行きます。変な女の子だな、と思いましたが
郵便受けから他のダイレクトメールと電気料金とかの請求書を持って部屋のドアを開けようと
していると道路の方で『居たよ!』と声がするのです。
(ええ?俺の事?)と思い慌ててドアを閉めて覗き穴から見ていると間一髪のタイミングで
さっきの女の子とその母親らしい中年の背の高い女性がアパートの入り口に来ました。
息を潜めて見ていると、母親は女の子に『どこ?』と尋ねている様でした。

母親の問い掛けに女の子は首を振っている様でした。なおも覗いていると
今度は母親が郵便受けを開け始めました。
私の住んでいたアパートは二階建で、入り口に有る郵便受けは一階と二階
の合計10部屋分が集合していて上下二段になっていました。
母親は一階用の下段を覗いています。私の部屋は一階の一番奥の105号室
でしたが103号と104号と私の所の三部屋分の郵便受けから手作りの冊子
が棄ててあった様でした。
どうなる事かと見ていましたが、母親はバッグから小さなノートを取り出して
何か書き込み始めました。しゃがんだ母親はペンライトを口に咥えてノートを
てらしながら書いているのですが時折、フッと顔を上げてこちらを見ました。
口のペンライトの光がノートに反射して母親の顔がボウッと見えるのですが
釣りあがった目をしていて髪はストレートというのでしょうか、ピタッと顔の
両側に張り付いている様な感じです。正直こんな事を書くのは嫌なのですが、
しゃがんだ姿で振り向いたせいでスカートの下のストッキングが見えてしま
って、これが何か子供のはく様な分厚いタイツみたいなストッキングでひどく
破けていて気味が悪いのです。

母親は立ち上がると、103号の前に行きインターホンを押しました。こんな深夜に
非常識極まりないと思いましたが、しばらくすると中の人がインターホンに出て
きたのか母親が何か喋っている様です。
母親は驚いた事に女の子を抱っこしてドアの覗き穴の場所に上げました。
まるで女の子をドアの向うの住人に見せている様でした。
5分くらいそうやっていたでしょうか、今度は104号に向かいます。104号の
インターホンには応答が無いようでした。
遂に母親は私の部屋のドアに近付いてきました。

ドアの目の前に来た親子がはっきり見えました。母親の顔は汗でびっしょりと
濡れています。ストレートスタイルと思った髪は汗で濡れて顔に張り付いていて
まるで水から上がったばかりの様になっていました。
インターホンを押してきましたが当然反応は有りません。ジッと顔をインターホンに
くっ付ける様にして何度もボタンを押しています。
押し方が弱いと思ったのでしょうか、グイグイと何度も押しているのです。
私はドアの前で一切の物音も立てないようにしていました。居留守がばれると
あの親子の様子ですから何をしでかすか分かった物じゃ有りません。
それこそ息も止めていたほどでした。インターホンを押すのを止めた母親はドアノブ
に手をかけました。信じられませんが下を見るとドアノブが動いています。
何度もガチャガチャとやった後、親子はやっと諦めたようでアパートの入り口の方へ
戻っていきました。
(いや~まいったな。やっと帰ったか)ドッと疲れた私は玄関から部屋へ入り
照明のスイッチを押そうとして手に持った鞄を床に置きました。部屋のドアを
開けようとした時にフッと思いついたのですが私のアパートの一階の各部屋には
外に洗濯機なんかを置いておくスペースが有ります。アパートの入り口から横へ
廻ると各部屋のそんなスペースに容易に入れるのです。
まさかとは思ったのですが、さっきの親子が部屋の外の洗濯機置き場に居たら?
と思うと恐くなって部屋の明かりを点けるのを躊躇いました。
もし外で待っていたら?そこで部屋の明かりが点いたら?どうなるでしょう。
そう考え始めるとカーテンの向うが不気味で仕方有りませんでした。
あれこれと余計な想像もはたらいてしまって、結局玄関に30分程ジッと
していました。それからドアの覗き窓を確認して誰も居ない事を確認した
あと部屋へ入ったのですが、足音を立てないように慎重にして、結局部屋の
明かりは点けづにスーツだけ脱いで床にゴロンとして寝ました。

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