生物・妖怪

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543 1 sage New! 2011/06/26(日) 00:21:26.94 ID:rfZFHv4u0
荒らしいなくなった?っぽいので迷ったけど書いとく

車の免許取ったばかりの頃って、みんな仲間内で集まっていったことない道とか
ドライブしまくったりするよな。
一昨年の俺もそうで、夏休みに実家に帰ったときに、地元に残った友達から誘われて
何度かドライブに行っていた、その時に起きた事件を書こうと思う。

お盆の少し前くらい、朝からかなり暑い日だったのを覚えている。
中学の頃の同級生で、地元にいた頃は良くつるんでいた腐れ縁の友達から「女の子誘ったか
らドライブいこうぜ」と電話があって、午前中のうちに迎えにきてくれることになった。
俺は友人がどういう意図で俺を誘ったのか知っていたが…w
要するに、友人はその時付き合いたい女の子がいて、1対1じゃ誘えないから、友達
呼んで4人でってことにしたわけだった。
ぶっちゃけ俺はただのオプションなんだが、まあ連れの女の子も来るらしいし、大学行っても
相変わらず全く女っけのなかった俺にとっては良い話しでもあった。

日も高くなった頃、友人が迎えに来て車に乗り込んだ。
そして友人の目的の女の子の家に迎えに行き女の子2人とも合流した。
仮に友人をT幸、T幸が好きな女の子をM衣、M衣の友達をH奈としておく。

T幸は、まず地元から近い山の中にある結構有名な観光地へ行き、そこで夕方まで
ぶらぶらして、その後飯を食ってからさてどうしようか、という凄く安直な計画を立てて
いた。
計画通りに出発し、夕方近くまで観光地周辺をぶらぶらしていたりしたのだが、帰り際に
寄った公園から近くの山に展望台らしきものが見え、M衣が「夜景が綺麗そうだから
見に行きたい」と言い、H奈もノリノリだったので俺たちはひとまずそこへ向かう事にした。

544 2 sage New! 2011/06/26(日) 00:22:12.83 ID:rfZFHv4u0
暫らく進んでいると展望台への看板があり、その方向へ進んだのだが。どうも
どこかで道を間違ったらしくいつまで経っても目的地に到着できず、そのうち
日が傾き始めてしまった。

仕方が無いので一度来た道を戻ろうかと話していると、T幸が「ちょっと一服させて
くれ」と言って車を舗装されていない脇道のところに停めた。
実は、4人の中で唯一T幸だけがタバコを吸うのだが、俺含む3人は吸わないので、
車内で吸わせてもらえないT幸はこうやって何度か車を停めて外でタバコを吸って
いたわけだ。

T幸が車を止めた道の少し先のほうでタバコを吸い、M衣とH奈はそのまま車の中に、
俺は車の外に出て外の空気を吸ったり背伸びをしたりしていた。
すると、T幸が俺に「おい、ちょっとこっち来てくれ」と呼びかけてきた。

T幸の方にいくと、俺はT幸が俺を呼んだ理由がすぐに解った。
俺たちがいる道から30mか40mくらい離れた森の中に、距離が離れているのでよくは
解らないが、何かやけにでかい花?のようなものが見える。
花?と書いたのは、その物体の外輪部分が赤というか朱色っぽい色で、真ん中辺り
が白っぽく見えたから。一番表現的に近いのが花だったからだ。
大きさは遠くなのではっきりとは解らないが40~50cmくらい、花?と書いたが、
形は円形というより長方形に近い。

俺はT幸に「何あれ?」と聞いた。
当然T幸にもわかる訳がなく「いや、知らんて」「つーかわかるかよ」と当たり前の返答
をしてきた。
俺たちがそんな話をしていると、気になったのかM衣とH奈もこちらにやってきて、
H奈が「何してるの?」と言ってきた。俺とT幸は例の花っぽい物体を指差し、
俺が「あれなんだと思う?」と聞いてみた。
当然H奈にも答えられる訳がなく、「わかんない、それより早く展望台行こうよ」と
あまり興味無さそうだ。

545 3 sage New! 2011/06/26(日) 00:22:59.17 ID:rfZFHv4u0
が、俺とT幸はこの正体不明の物体にがぜん興味が湧いてしまい、とりあえず
近付いて正体を確かめようと、藪をかきわけて“それ”のほうへ歩き出した。
するとM衣が「ちょっとやめようよ、なんかあれ気持ち悪いよ…」と言ってきた、が、
T幸は好きな娘の前でカッコイイところを見せたかったのだろう、「大丈夫だって、ちょっと
待っててよ、すぐ終るから」とどんどん進んでいく。
H奈も「ねえ、もういいからやめとこうよ、私もなんかあれ気持ち悪い…」と言ってきた。

俺とT幸はM衣とH奈の制止も聞かず、とうとう“それ”から10mくらいの場所にまで
近付いた。近付いても“それ”の正体はわからなかったが、この物体がどういう形のもので
どういう状態なのかははっきりと解った。

“それ”を最初俺は花のようだと表現したが、近付いてみると全く別の異様な物体
だった。
今までこういうものを見た事が無いし、「似た」ものもあまり無いので、文字で表現する
のが凄く難しい…
最初の方で書いたように、長方形に近い外輪部分は朱色なのだが、近くで見るとこれは
花びらのようなものではなく、なんといえばいいのか。強いて一番近いものがあるとすれば磁石
を近付けた砂鉄が質感的にも似ているし近い、朱色のそんなかんじの金属質のものがザワザワと
蠢いている。

そして更に異様なのは中心部で、遠目にみたとき白っぽい何かに見えたのだが、
近くで見てみるとそれは色白の人の肌のような質感の球体に近い物体で、凹凸や
目鼻口のようなものは一切なく、何と表現したら良いのか…人間の皮膚と肉が
そのまま球体になったような異様な姿で、時々息衝くように動いている。
ザワザワした朱色の砂鉄状のものが、人の皮膚のような球体の物体の外輪部を覆っている、
そうとしか表現ができない。

546 本当にあった怖い名無し sage New! 2011/06/26(日) 00:23:58.15 ID:rfZFHv4u0
そして極めつけは、“それ”は空中に浮いていた。
見間違いではない、暗くなり始めた森の中ではあるけど十分な明るさがある、周りに本体を
支えていそうなものはないし、そもそも本体から手足が伸びているようにもみえない。
地上1mくらいのところに明らかに「浮いて」いる。
これが一番異様だった。

俺はこの異様な物体を目の当たりにして、瞬間的に怖いというよりなぜかグロ画像を
みたときのような悪寒と嫌悪感を感じた。
外見上異様ではあるが、そこまで「気持ち悪い」形状の物体ではないはずだが…
横を見るとT幸も同じらしく、無言で硬直し“それ”を凝視していた。

俺はT幸に「おい、とりあえず戻った方が良くないか、なんかこれヤバイっぽいぞ…」と
言った。
T幸は始め呆然としていたが、俺に言われて「たぶん…あれいきものだよな?刺激しない
ように逃げよう」というと、ゆっくり後ずさりし始めた。
ゆっくりと暫らく後ずさりして距離をとると、俺たち2人は後ろを振り返り早足に
車とM衣とH奈ところへ歩き出した。

M衣とH奈の所まで来ると、2人が青ざめた顔で「ねえ、こっちついてきてるよ!」と
俺達の後ろを指差しながら言ってきた。
驚いて俺とT幸が振り返ると、“それ”は10mくらいの距離ところに浮いている。
どうやら一定の距離を保って追ってきているらしい。

M衣が「T幸君…なんかあれ気持ち悪い、早くっこからはなれよ」と言ってきた。
俺とT幸も言われるまでもなくそうするつもりで、4人で大急ぎで車に乗り込み発進させた。
車を発進させ、これで安心だと思っていると、T幸の様子がなんかおかしい。
しきりにバックミラーやサイドミラーをちらちらと見ていて、妙に落ち着きが無い。

547 5 sage New! 2011/06/26(日) 00:24:49.28 ID:rfZFHv4u0
俺が「T幸、どうした?」というと、T幸はジェスチャーでバックミラーを指差している。
どうやら「自分で見てみろ」ということらしい。
俺はその時点でどういう事か解ったが、とりあえず自分の目で確認したいので、助手席
から腰を浮かせ後ろを見た。
予想通り、リアガラス越しに“それ”が追ってきているのが見える、車は細い山道という
こともあり70kmくらいの速度だが、“それ”は付かず離れずで追って来ている。

あのなんだか解らない物体は、俺たちに直接危害を加えるようなことはしないようだ、
でも、「生理的嫌悪感を感じるなんだか解らないもの」に追いかけられるというのは、
それだけで恐ろしい、俺はこの時それを心底実感した。

H奈が「ねえ、どうするの?あれずっと追いかけてくるよ!」というと、T幸が「とりあえず
この道をずっと下れば町中にでるはだ、とにかくそこまで逃げよう」と言った。
たしかに、相手に正体も目的も解らない以上、人気の多い場所に行くのが一番
安全そうだ、“それ”も何か仕掛けてくる様子も無いし、このまま走っていれば
諦めるかもしれない。

車を走らせて10分位した頃だろうか、車内に変化が起きた。
M衣が「○○君(俺)、ちょっとエアコン止めてほしい」と言ってきた。
そういえば…、ずっと追われていることばかりに気を取られていたが、なんだか車内が
妙に肌寒い。俺はまだまだ結構標高が高い場所なのと、そろそろ暗くなり始めたのが
原因だろうと思い、エアコンを止めた。
が、エアコンを止めても車内はどんどん寒くなっていく。息が白いとかほどではないが、
夏場とは思えないくらい車内が寒い…

俺はこの状況に混乱しながら、後部座席の2人を安心させるように「ほら、山だから
こういう事もあるさ」と言ってエアコンを暖房にした。内心かなり不安だったが…
T幸も「あと20分かそれくらいでふもとの町中につくから、そうすればまた暑くなるな!」
と無理に元気な振りをしている。
ぶっちゃけ無理しているのがバレバレだったが…

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