じわじわくる怖い話
肥料

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恥かきついでに、過疎時間にもう一つ。

俺はパチンコにはまってサラ金に手を出し、ついには田舎に連れて行かれ、振り込め詐欺の片棒を担がされるまで落ちぶれた。
某県某市、代々の金持ちが多い街だが、パチ屋が多く、近年幼女の行方不明が数件起きていたりして、なんか暗い感じの街だ。

今日は初めて電話役をやらされることになった。調べによると、ターゲットは70歳の母と40歳の息子の2人暮らし、代々の地主で屋敷の庭にはバラが咲き誇っているそうだ。バラってのは肥料にも金がかかるらしいな。
息子の名前は浩之。どうも働いていないらしいが、週に二三度外出して、出かければ深夜まで帰らないようだ。情報はこれだけ。
今日も車で出かけたのを仲間が確認し、俺は嘘泣きをしながら、電話をかけた。もちろん非通知だ。

187 : 本当にあった怖い名無し : 2012/03/13(火) 16:27:48.02 ID:fdKRtfIi0
もくろみ通り、老女が電話に出た。

「もしもし、オフクロか?オレだよ。浩之だよ」
「まあヒロ君、どうしたの?オレとかオフクロとか。ボクはヒロ君で、ママはママでしょ」
「ああ、ボ、ボクだよマ、ママ。ボク、車で女の人はねちゃったんだ」
「え?女の人って、女の子でしょ?」
「い、いや30歳くらいの人でさ。その人妊婦で、事故のショックで流産しちゃってさ…」
「妊婦?お母さんと一緒の子はダメだってママ、ヒロ君に言ったでしょう!」
「え?いやお母さんだけだよ、いやお母さんと子ども、いや赤ちゃん、いや妊婦と胎児」(あーもー何言ってんだ俺)
「ヒロ君、落ち着いて。大きい子はお友達になれないのよ。小さいお友達だけ連れて帰ってらっしゃい」
「いや、帰らせてもらえないんだよ。それで示談の話が…」
「ジダン?何それ?いいから早く帰ってらっしゃい。まったくヒロ君たら困っちゃうわ。バラだって肥料やり過ぎると枯れちゃうのよ」

なんでバラの話に飛ぶんだか。こりゃダメだ。ボケてるよ。ATMで振り込みは無理だろう。
俺はあきらめて電話を切った。

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